胎児への話しかけが人間の内なる力を育てる
育児の急所は、胎児の時にある。生まれてから育てるつもりでは遅い。人間の本来持っている力を育てるのは、この時である。
これは、「野口整体」の創始者である野口晴哉(のぐちはるちか)氏の、著書の中の言葉です。
「あの人はなぜか人を惹きつける」といったような理屈を超えた人間の魅力は、母親が胎児のときから「今、人間を育てている」という自覚を持つことと、胎児への話しかけによって育まれると、野口氏は言っています。
※「育児の本」野口晴哉著より引用
話しかけは、できれば妊娠した時から
野口氏の言い方は、かなり常識離れして聞こえるかもしれませんが、ネットや雑誌でも「胎児に話しかけましょう」ということはよく言われていますね。
胎児に話しかけると脳に発達が良いとか、落ち着きがある子供になるなどと書かれていますが、特に科学的根拠があるわけではありません。
ただ、妊娠5ヶ月くらいで、お腹の赤ちゃんにも聴覚ができてきますので、外の音が実際に聞こえていますし、お腹の中で聞いた声や音楽を覚えている、という人も結構います。
そういうことも考えると、たとえ科学的根拠がなかったとしても、胎児のときからの話しかけが赤ちゃんの成長に影響する、と考えるのが自然です。
私としては、本当は妊娠した瞬間から、毎日話しかけてあげたほうが良いと感じています。
私は、妊婦さんの整体をしているき、妊娠初期の方の場合でも、おなかの赤ちゃんの主張や感情のようなものをなんとなく感じながらやっています。
施術中は言葉に出しては話しかけたりはしませんが、妊婦さんの施術中は、お母さんと赤ちゃんの二人を同時に施術している感覚でやっています。
お母さんと赤ちゃんは一心同体ですので、赤ちゃんを無視してはうまくいかないのです。
なので、私としてはお母さんにも是非、妊娠した瞬間から赤ちゃんに話しかけてほしいと思っています。
話しかけると言っても、別に物語を聞かせたりする必要は無く、ただ、朝起きたら「おはよう」「元気?」とか、ご飯を食べながら「美味しいね」とか、そんな会話で良いと思います。
私自身は最初、そんなことは照れ臭いと思っていました。
でも、私の妻はあまり抵抗もなく自然とおなかの赤ちゃんと会話していました。
話しかけで逆子が治った
妻の一回目の妊娠中、7ヶ月目くらいの時に、一度逆子になってしまった時があります。
その時も、お腹に手を当てて話しかていたら動き出して、元に戻りました。
仕事のストレスで、毎日お腹が張っていたので、胎内環境も良くなかったのでしょう。
その後すぐに、仕事を辞めてもらい、整体で身体を整えながら、お腹の赤ちゃん優先の生活に変えました。
妻は36歳での初産でしたが、陣痛が来てから3時間での安産でした。
生まれてきた娘が言葉を話せない間も、ずっと話かけ続けていましたが、そのせいか娘は言葉の覚えも早く、同じ年の子供と比べると話も通じやすいし、意思もはっきりしています。
幼稚園に通い始めると、さっそくたくさんの友達や他のクラスの先生にも名前を憶えられて、人気者になっていたようでした。
やはりこれは、胎児のときからの話しかけの成果か?
まあ、多少の親バカ的な偏見もあるかもしれませんが(笑)
「胎内記憶」は本当にあるのか?
赤ちゃんが言葉がしゃべれない間は特にですが、言葉を話し始めても、大人になっても、言葉なき欲求や感情を読み取る力は大事だと思います。
そのためにも、胎児のときから心を込めて話しかけ、なんとなくでもいいから反応を感じ取ろうとする、そういうコミュニケーションを始めておく方が良いと思います。
池川明というお医者さんが「胎内記憶」について研究されていて、本もたくさん書かれています。
こういった本を読むと、話しかけたくなると思います。
ママ、生まれる前から大好きだよ!―胎内記憶といのちの不思議 (池川 明)
ちなみに、私の妻も娘も、ほんの少しですが、生まれる前の記憶があるみたいです。
妊娠中の胎児との関わり方については、冒頭で紹介した、野口晴哉の「育児の本」もお勧めです。
とにかく、子育ては妊娠した瞬間から始まっているという意識を持つことが大事ですね!
心身バランス整体アルボルでは、あなたと赤ちゃんの健康を、身体、心、生活、環境といった多方向面からサポートさせていただきます。
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